Article

化学:ディープニューラルネットワークと記号的AIを用いる化学合成計画

Nature 555, 7698 doi: 10.1038/nature25978

有機小分子の合成は、合成目標分子をどんどん単純な前駆体に再帰的に変換していく逆合成という問題解決手法を用いて計画されている。コンピューターを用いる逆合成は有用な手段になると思われるが、今のところ時間がかかる上に、得られる結果の質は不十分である。今回我々は、モンテカルロ木探索と記号的人工知能(AI)を用いて、逆合成経路を見いだした。我々は、モンテカルロ木探索を、探索を誘導する拡張ポリシーネットワーク、最も有望な逆合成ステップを事前選択するフィルターネットワークと組み合わせて用いた。そして、このディープニューラルネットワークを、有機化学分野でこれまで発表された実質的に全ての反応について訓練した。今回のシステムは、抽出された規則と手作業による発見的解決法に基づく、従来のコンピューターを用いる探索方法と比較すると、ほぼ2倍の数の分子について解をもたらし、その速度は30倍だった。二重盲検ABテストにおいて、化学者たちは概して、我々のコンピューターが生成した経路を文献に報告されている経路と同等と見なした。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度