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発生生物学:エピジェネティックな再プログラム化により始原生殖細胞から前精原細胞への移行が可能になる
Nature 555, 7696 doi: 10.1038/nature25964
配偶子は高度に特殊化した細胞であり、全能性接合子を作り出せる能力により、次世代を生み出すことができる。マウスでは、生殖細胞は発生中の胚において胎日齢(E)6.25頃に始原生殖細胞(PGC)として最初に指定される。PGCはその後に発生中の生殖腺に移動し、E10.5~E11.5頃に、ゲノム規模での5-メチルシトシンの喪失など、大規模なエピジェネティックの再プログラム化の波を受ける。この過程の原因となる分子機構は解明されておらず、そのためin vitroにおいて生殖系列発生のこの段階を再現できずにいる。今回我々は、統合的手法を用いて、この複雑な再プログラム化過程には、プロモーターの塩基配列の特徴、DNA(脱)メチル化、ポリコーム(PRC1)複合体、TET1のDNA脱メチル化依存的および非依存的機能の間の協調した相互作用が関与しており、これによって、配偶子生成や減数分裂に関与する生殖系列再プログラム化応答性遺伝子の重要なセットの活性化が可能になることを示す。我々の結果から、TET1は生殖腺のPGCのDNA脱メチル化の維持において意外な役割を担っているが、DNAの脱メチル化を促進しないことも明らかになった。以上をまとめると、生殖腺の生殖系列再プログラム化の基本的な生物学的役割が明らかにされ、in vitroで完全な配偶子形成を再現する試みの誘導に役立つと考えられる、PGCから前精原細胞(gonocyte)への移行のエピジェネティックな原理が突き止められた。

