Letter
天文学:銀河系の円盤面の両側にある、2つの化学的によく似た星の密度超過領域
Nature 555, 7696 doi: 10.1038/nature25490
銀河系には活動的な進化の歴史があり、過去約100億年にわたって星形成や低温ガスの降着、そして特にバリオンや暗黒物質の塊の合体が支配的だったと考えられている。銀河系のほぼ球形な暗い要素である恒星ハローから、こうした相互作用の豊かな「化石」証拠が、恒星流、星の下部構造、化学的に異なる星の構成要素という形で明らかになっている。銀河円盤の内容と形態に及ぼす矮小銀河との相互作用の影響は、現在も研究が続いている。最近の研究では、運動学的に異なる星の下部構造と移動する星の集団が銀河系内に見いだされており、これらの起源が銀河系外である可能性がある。さらに、矮小銀河と銀河円盤の相互作用によって、外側の円盤とハローの境界面で星の密度超過(星の密度が平均より大きい領域)が生じている可能性を示す証拠も増えている。本論文では、2つの密度超過領域の14個の星の分光学的解析について報告する。これらの領域は、銀河面から上下にそれぞれ約5キロパーセクの、恒星ハローとの関連が示唆される所にある。我々は、これらの2つの星の集団の化学組成が、それぞれの密度超過領域内でも、2つの領域間でもほぼ同一であり、銀河円盤の星の存在度パターンとよく一致することを見いだした。我々は、これらの星が銀河円盤に由来し、こうした星が属する密度超過領域は、通過または合体した矮小銀河と銀河円盤との潮汐相互作用によって生じたと結論付ける。

