Letter

地球科学:下部マントルへの海洋地殻の再循環を示すダイヤモンド中のCaSiO3ペロブスカイト

Nature 555, 7695 doi: 10.1038/nature25972

室内実験と地震学的データによって、地球の下部マントルを構成している最も豊富な鉱物について明確な理論的描像が作られている。下部マントルの200 kmから約1000 kmの間で形成された「超深部」ダイヤモンドの中にこうした鉱物がいくつか見つかったことは、この描像の一部を裏付けている。ケイ酸カルシウム(CaSiO3)の高圧ペロブスカイト構造多形体は、明らかな例外である。この鉱物は、地球で4番目に多いと考えられているが、自然界ではこれまで見つかっていなかった。CaSiO3ペロブスカイトは、カルシウムの主要な母岩であり、結晶構造に収容力があるために遷移層と下部マントルの発熱元素(カリウム、ウラン、トリウム)の主たるシンクでもあることから、その存在の立証は重要である。本論文では、南アフリカのカリナン鉱山で産出したキンバーライトから得られたダイヤモンドの中にCaSiO3のペロブスカイト構造多形体を発見したことを報告する。この鉱物には、チタン酸カルシウム(CaTiO3)が約6%混入している。この包有物のチタンに富む組成が示すバルク組成は、下部マントル最上部の深さに相当する圧力まで沈み込んだ玄武岩質海洋地殻由来であることと矛盾しない。CaSiO3ペロブスカイトの周囲のダイヤモンドの比較的「重い」炭素同位体組成は、高圧におけるCaSiO3本来の構造とともに、海洋地殻と地表の炭素が下部マントルの深さまで再循環していることを示す証拠となる。

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