Letter

惑星科学:木星深部での差動回転の抑制

Nature 555, 7695 doi: 10.1038/nature25775

木星大気は差動回転しており、ゾーン(帯)とベルト(縞)の回転速度は最大で100 m s−1異なる。こうした差動回転がこの巨大ガス惑星の内部にも当てはまるかどうかは分かっておらず、木星の構造や組成を探査する我々の能力が限定されている。探査機ジュノーによる木星重力場の南北非対称性の発見と、木星重力の球面調和関数の0でない奇数次成分J3J5J7J9の測定結果は、観測されている帯状の雲の流れが雲頂から深さ約3000 kmまで維持されていなければならないことを示している。本論文では、ジュノーによって観測された木星の重力の球面調和関数の偶数次成分J4J6J8J10を解析し、内部モデルの予測と比較した結果について報告する。我々は、この惑星の深部はほぼ剛体として回転し、大気に比べて差動回転が少なくとも1桁遅いことを見いだした。さらに、大気の帯状の流れが深さ2000 km以上3500 km未満まで広がっていることが見いだされ、これは奇数次成分から独立に得られた制約と完全に一致する。この深さは、電気伝導度が大きくなって、磁気抵抗が差動回転を抑制すると思われる位置に対応する。電気伝導度は惑星質量に依存することから、外側の差動回転領域は土星では木星より少なくとも3倍深く、質量の大きな巨大惑星や褐色矮星ではより浅いと予想される。

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