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遺伝学:ビーカー現象とヨーロッパ北西部におけるゲノムの変化

Nature 555, 7695 doi: 10.1038/nature25738

鐘状ビーカーと呼ばれる土器は、紀元前2750~2500年頃からヨーロッパの西部および中央部各地に広がり、その後紀元前2200~1800年に姿を消した。鐘状ビーカーの広まりを推進した原動力が何であったかについては長く議論が続いており、この過程に役割を持つものとしては文化伝播と移動の両方が支持されている。今回我々は、ビーカー複合(Beaker complex)の遺物と関連付けられている226個体を含む、新石器時代、銅器時代および青銅器時代のヨーロッパ人400個体について、ゲノム規模のデータを提示する。ビーカー複合と関連する個体のうち、イベリア半島の個体とヨーロッパ中央部の個体との間にはわずかな遺伝的近縁関係しか検出されなかったことから、移動はこれら2つの地域間でのビーカーの広まりにおいて重要な機構ではないことが分かった。しかし、ビーカー複合のさらなる伝播には、移動が重要な役割を担っていた。この現象はブリテン島で最も顕著で、この地域ではビーカー複合の広がりによってステップ地域に由来する系統が高い割合で導入され、これに関連してブリテン島の遺伝子プールの約90%が数百年以内に置き換わった。これは、それ以前の数世紀にわたってステップ系統のヨーロッパ中央部および北部への拡大をもたらした、東から西へのビーカー現象の広がりを継続するものであった。

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