Letter
動物行動:カササギフエガラスにおいて、認知能力は群れのサイズと関連し適応度に影響を及ぼす
Nature 554, 7692 doi: 10.1038/nature25503
社会的知性仮説では、社会生活での必要性が認知進化を駆動するとされる。この考え方は、群れのサイズや配偶システムの多様性と、認知および神経構造の種間における差とを結び付ける比較研究によって支持されているが、得られている知見には矛盾や異論がある。社会性と認知との因果関係を理解するには、種内における社会性の多様性を調べることも重要である。今回我々は、協同繁殖を行う野生のカササギフエガラスでは、大きな群れで生活する個体に認知能力の向上が見られ、これが繁殖の成功率の上昇と関係していることを示す。各個体の能力は、4つの認知課題の間で強く相関しており、これは認知能力の根底にある「一般知能因子」の存在を示している。幼鳥を対象に異なる月齢で繰り返し認知テストを行ったところ、群れのサイズと認知との相関が早期に出現することが分かり、より大きな群れでの生活が認知発達を促進することが示唆された。さらに、雌の課題遂行能力と3つの繁殖成功指標との間に正の相関が見られたことから、より高い認知能力の選択的利益が明らかになった。まとめると今回の結果は、社会性が認知発達と進化を形作り得ることを示す種内での証拠を提供している。

