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構造生物学:DNMT3Aが仲介するDNA新生メチル化の構造基盤

Nature 554, 7692 doi: 10.1038/nature25477

de novo DNAメチルトランスフェラーゼ(DNMT)3Aと3BによるシトシンでのDNA新生メチル化は、ゲノムの調節と発生に必須である。この過程の調節異常はさまざまな疾患、特にがんなどに関わりがある。しかし、DNMT3の基質認識と酵素特異性の基盤となる機構はまだ解明されていない。今回我々は、DNMT3A–DNMT3L–DNA複合体の2.65 Å分解能での結晶構造を報告する。この複合体中では、2個のDNMT3A単量体が2つのシトシン–リン酸–グアニン(CpG)ジヌクレオチドを同時に攻撃し、2つの標的部位は同じDNA二本鎖中で14塩基対だけ離れている。DNMT3A–DNA間の相互作用には、標的認識ドメイン、触媒ループとDNMT3Aホモ二量体の界面が関わっている。標的認識ドメインのArg836はCpGと接触しており、この接触は酵素の選択性に極めて重要で、細胞中でDNMT3AがCpG部位を確実に選択するようになる。基質結合残基の血液がんに関連する体細胞変異はDNMT3A活性を低下させ、CpGの低メチル化を引き起こし、造血細胞の形質転換を促進する。まとめると、我々の研究はDNMT3Aが仲介するDNAメチル化の機構基盤を明らかにしており、メチル化異常とヒト疾患の発病とのつながりを確証している。

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