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微生物学:食餌由来のトレハロースがディフィシレ菌流行株の毒力を高める

Nature 553, 7688 |  Published: |  doi: 10.1038/nature25178


最近、ディフィシレ菌(Clostridium difficile)感染症が増加しており、北米やヨーロッパでは主要な院内病原体の1つになっているが、何がこの出現を引き起こしたのかについてはほとんど分かっていない。今回我々は、2種類のリボタイプ流行株(RT027およびRT078)が低濃度の二糖類トレハロースを代謝する独特の機構を獲得していることを示す。RT027株のトレハロースリプレッサーには単一の点変異が含まれており、それによってこのリボタイプのトレハロース感度が500倍以上に上昇している。さらに、食餌由来のトレハロースは感染マウスモデルで1つのRT027株の毒力を増強させた。RT078株は、トレハロース代謝に関与する4つの遺伝子からなるクラスターを獲得していた。これらの中には低濃度のトレハロースでの増殖に必要かつ十分なPTSパーミアーゼが含まれる。我々は、これら2種類の流行系統が出現する少し前に、トレハロースが食品添加物としてヒトの食物に使用されるようになったことが、それらの流行系統の出現の選択を助け、強毒化に関与したのではないかと考える。

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