Letter
天文学:ブラックホールによって調整される大質量銀河の星形成
Nature 553, 7688 doi: 10.1038/nature24999
質量が太陽の100万倍以上の超大質量ブラックホールは、全ての大質量銀河の中心部に存在すると考えられている。宇宙論的に動機付けられた銀河形成の理論では、星形成を調整するために、こうした超大質量ブラックホールからのフィードバックが必要である。そのようなフィードバックがないと、最先端の数値シミュレーションは、近傍宇宙における大質量銀河の数密度と特性を再現できない。しかし、超大質量ブラックホールと星形成が強く結び付いたこうした共進化を示す観測証拠はなく、銀河内のバリオン過程の理解が妨げられている。本論文では、近傍の大質量銀河の星形成史が、積分可視光スペクトルから推測され、中心部の超大質量ブラックホールの質量に依存することを報告する。今回の結果は、ブラックホールの質量と初期宇宙におけるガス冷却率が対応していることを示している。その後の星形成の停止は、中心にあるブラックホールの質量がより大きな銀河ほど早まり、より効率的に起こる。ブラックホールの質量と星形成効率の間に見いだされた関係は、銀河の一生を通して形成される全ての世代の星に当てはまり、ブラックホールの活動とバリオンの冷却の間の継続的な相互作用を明らかにしている。

