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生物地球科学:火事の頻度が駆動する土壌中の炭素、窒素、生態系生産力の十年規模の変化

Nature 553, 7687 doi: 10.1038/nature24668

火事の頻度は全球的に変化しており、全球の炭素循環と気候に影響を及ぼすと予測されている。しかし、火事の頻度の十年規模の変化に対して生態系がどのように応答するかはよく分かっていないため、炭素循環に対する火事レジームの変化の影響の予測は難しい。例えば、火事が、土壌炭素や栄養素の貯蔵に及ぼす長期的な影響や、火事によって生じる栄養素の損失が植物の生産力を制約するかどうかは、十分に解明されていない。今回我々は、サバンナ草原、広葉樹林、針葉樹林の48地点から得られた、最長65年にわたるデータを解析した。この期間、各地点の火事の頻度は変化していた。頻繁に焼けた地域では、表土の炭素と窒素が減少し、時間がたっても飽和状態にならず、64年後には、火事から守られていた地域と比べて、炭素が36%(±13%)、窒素が38%(±16%)少なくなったことが見いだされた。火事による炭素と窒素の損失は、サバンナ草原と広葉樹林ではかなり大きかったが、温帯と北方の針葉樹林では小さかった。また、別個のフィールドデータと、全球の植生の動的モデルシミュレーションにおいても、同程度の炭素と窒素の損失が見いだされた。モデル研究からは、より頻繁な火事に起因する土壌窒素の長期的な損失によって、正味の純一次生産力によって隔離される炭素が減少し、その減少量は同じ期間においてバイオマス燃焼によって放出される全炭素量の約20%になる可能性があると予測された。さらに、土壌炭素の数十年規模の変化を含めなければ、火事の頻度の変化が生態系の炭素貯蔵に与える影響は、特により乾燥したサバンナ草原において、30%小さくなり過ぎると見積もられた。将来、火事の頻度が変化すれば、土壌の炭素プールと植物の成長に対する窒素制限が変化することによって、生態系の炭素貯蔵が変化し、火事が頻繁に起こるサバンナ草原と広葉樹林の炭素シンクの能力が変わる可能性がある。

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