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環境科学:森林管理および放牧が全球の植生バイオマスに及ぼす予想外に大きな影響
Nature 553, 7686 doi: 10.1038/nature25138
植生中の炭素貯蔵量は、気候システムで重要な役割を担っている。しかし、炭素貯蔵量の規模、パターンおよび不確実性、ならびに土地利用がこうした貯蔵量に及ぼす影響については、いまだにほとんど定量化されていない。今回我々は、最先端のデータセットを用いて、植生には現在、約450ペタグラムの炭素が貯蔵されていることを明らかにする。土地利用が行われていないと仮定した場合に想定される植生には、現在の気候条件下では約916ペタグラムの炭素が貯蔵されると見積もられた。この差は、土地利用がバイオマスによる貯蔵量に与える甚大な影響を明示している。現在のバイオマス貯蔵量と潜在的な貯蔵量との差の53~58%は、森林伐採などの土地被覆変化が原因となっている。一方、土地管理の影響(同一の土地被覆内で土地利用によって誘発されるバイオマス貯蔵量の変化)の寄与は42~47%だが、これまで文献では過小評価されてきた。従って、気候変動を緩和するには森林伐採の回避が必要だが、それだけでは十分でないことになる。我々の結果は、管理された土地での炭素貯蔵量の保全と、気候変動緩和のためのバイオマスの原料やエネルギー供給への利用量増加との間にはトレードオフが存在することを意味している。バイオマス貯蔵量を増加させる取り組みは、現在のところ、その潜在量が限定的な温帯林でのみ検証可能である。これに対し、潜在量が最大である熱帯林では不確実性が大きいことで検証が妨げられており、パリ協定の下で行われる次回の状況調査活動での課題が今回指摘された。

