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進化発生生物学:左右相称動物の神経索の収斂進化
Nature 553, 7686 doi: 10.1038/nature25030
正中線に集中した腹側神経索を伴う神経系はこれまで、左右相称動物の祖先的な形質であると考えられてきた。これによく似た、神経索に沿う背腹の分子発現パターンは、脊椎動物やハエ、環形動物の一種にも存在しており、このシナリオを裏付けるものと解釈されている。しかし、こうした類似性が左右相称動物の多様な神経構造で一般的に見られるのかについては明らかではなく、そのため神経系の進化史には多くの議論が残されている。今回我々は、珍無腸動物門、輪形動物門、紐形動物門、腕足動物門、環形動物門の代表的な種について、背腹の神経索パターン形成の保存性を評価した。その結果、調べたいずれの種の神経索においても、共通した分子発現の背腹領域化は見られず、それは胴部の神経構造が脊椎動物やハエと似ている環形動物のチマキゴカイ(Owenia fusiformis)でも同じだった。今回の知見は、神経系の進化の説明に分子発現パターンを使うことの限界を示すとともに、左右相称動物では背腹のパターン形成や胴部の神経構造に見られる類似性が、独立に進化したことを示唆している。

