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素粒子物理学:宇宙線ミューオンの観測によるクフ王のピラミッド内部における大空間の発見

Nature 552, 7685 doi: 10.1038/nature24647

大ピラミッド(クフ王のピラミッド)は、紀元前2509~紀元前2483年に統治したクフ王(ケオプス)によって第4王朝時代にエジプトのギザ台地に建造された。このピラミッドは地球上で最古かつ最大の遺跡の1つであるが、建造方法に関しては一致した見解がない。我々は、その内部構造をより深く理解するため、ミューオンを用いてピラミッドを撮像した。ミューオンは宇宙線の副生成物であり、一部しか岩石に吸収されない。このような特徴を利用することで、宇宙線ミューオンラジオグラフィーによって、ピラミッド内の既知空間と未知空間を非破壊的に可視化できる。今回我々は、大回廊の上に大きな空間(断面積は大回廊と同等で長さは少なくとも30 m)を発見したことを報告する。これは、大ピラミッド内部で19世紀以降に発見された初の主要内部構造となる。「スキャンピラミッドの大空間(ScanPyramids’ Big Void)」と名付けられたこの空間は、まず女王の間に設置した原子核乳剤フィルムを用いて観測された後、同じく女王の間に設置したシンチレーターホドスコープで確認され、最終的にピラミッド外部のガス検出器を用いて再確認された。従って、この大空間は、3種類のミューオン検出技術による独立した解析によって高い信頼性で検出されたことになる。これらの結果は、クフ王のピラミッドの内部構造を理解するための突破口となる。今のところこの空間の本来の目的に関する情報はないが、今回の発見は現代の素粒子物理学が世界の考古学的遺産に新たな光を当てる可能性を示している。

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