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細胞生物学:ミトコンドリアのタンパク質恒常性を高めることでアミロイドβのタンパク質毒性が低下する
Nature 552, 7684 doi: 10.1038/nature25143
アルツハイマー病は、アミロイドβペプチドの凝集を特徴とする、一般的で深刻な疾患である。しかし、その原因となる分子機構についてもアルツハイマー病患者の治療法についても、分かっていることは比較的わずかである。本研究では、ヒト、マウス、線虫の一種Caenorhabditis elegansでのアミロイドβのタンパク質毒性を伴う疾患には、保存されたミトコンドリアのストレス応答のシグネチャーが存在し、これにはミトコンドリアでの異常タンパク質応答とマイトファジー経路が関わっていることを示すバイオインフォマティクスと実験による証拠を報告する。我々は、アミロイドβタンパク質毒性の線虫モデルであるGMC101系統を用いて、ミトコンドリアの特徴を再現し、このミトコンドリアストレス応答の誘導が、ミトコンドリアのタンパク質恒常性と健常性の維持に必須であることを明らかにする。重要なことに、薬理学的あるいは遺伝的にミトコンドリアの翻訳やマイトファジーを標的にして、ミトコンドリアのタンパク質恒常性を高めると、GMC101線虫の適応度と寿命が増加し、細胞、線虫およびアルツハイマー病モデルマウスでアミロイドの凝集が減少した。我々のデータは、ミトコンドリアのタンパク質恒常性を高めることにより、アルツハイマー病のようなアミロイドβのタンパク質毒性による疾患の進行を遅らせることができるという考え方を裏付けている。

