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分子生物学:プロモーターに結合したMETTL3はm6Aに依存する翻訳制御により骨髄性白血病を維持する
Nature 552, 7683 doi: 10.1038/nature24678
N6-メチルアデノシン(m6A)は、コーディングRNAとノンコーディングRNAの両方でRNA内に多数存在する修飾であり、この修飾はMETTL3–METTL14メチルトランスフェラーゼ複合体によって触媒される。しかし、これらの酵素のがんにおける特異的な役割については、まだほとんど分かっていない。本論文では、METTL3に特異的で、白血病状態の維持に関わる経路を明らかにする。我々は2種類の遺伝子スクリーニングを行い、METTL3が急性骨髄性白血病細胞の増殖に必須の遺伝子であることを突き止めた。METTL3の発現を低下させると、細胞周期停止や白血病細胞の分化が起こり、免疫不全マウスでは白血病が発症しなくなる。METTL3は、METTL14とは無関係にクロマチンに結合し、活性な遺伝子の転写開始部位に局在する。このような遺伝子の大部分では転写開始部位にCAATTボックス結合タンパク質CEBPZが存在していて、METTL3がクロマチンに移動するのにはこれが必要である。プロモーターに結合したMETTL3は、そのmRNA転写産物のコーディング領域内でm6A修飾を誘導し、停止しているリボソームを解放することで、その翻訳を進める。また、この様式でMETTL3により調節される遺伝子は、急性骨髄性白血病に必須であることが分かった。まとめると今回のデータは、METTL3がクロマチンを基盤として白血病状態の維持に必須の経路の調節因子であることを明確にしており、この酵素が急性骨髄性白血病の治療標的候補となることを示している。

