Letter
量子物理学:低温原子ガスと結晶の間でのフォトニック量子状態転送
Nature 551, 7681 doi: 10.1038/nature24468
基本的に異なる量子系を接続することは、将来のハイブリッド量子ネットワークの構築に重要である。こうした異種ネットワークでは、単一ネットワークアーキテクチャーにおいて性質の異なる量子ノードの個々の利点が融合されるので、同種ネットワークより優れた能力が得られる。しかし、光ハイブリッド相互接続の研究は、接続に使われる光子の波長と帯域幅の整合などの基本的課題や技術的課題のために、ほとんど行われていない。本論文では、光子記憶能力を有する2つの異なる物質量子系の光量子相互接続について報告する。我々は、カスケード量子周波数変換を用いて、低温原子集団と希土類イオンをドープした結晶の間で、通信波長帯の1552 nmの単一光子を介して量子状態を忠実に転送できることを示す。光子と低温原子集団の単一集団スピン励起との間の量子相関が、固体物理系へ転送できることが実証された。さらに、低温原子集団に生成された単一光子時間ビンキュービットを、85%を超える条件付きキュービット忠実度で、変換し、結晶に記憶し、結晶から読み出せることも示された。今回の結果は、さまざまな能力を持つ量子ノードを光学的に接続する可能性を開き、大規模なハイブリッド量子ネットワークの実現への重要な一歩となる。

