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神経科学:神経活動の高密度記録のための完全集積型シリコンプローブ

Nature 551, 7679 doi: 10.1038/nature24636

感覚機能、運動機能、認知機能には、複数の脳領域の表面構造と深層構造にまたがる大きなニューロン集団の協調的活動が関与している。既存の細胞外プローブは、神経活動を優れた空間的および時間的(サブミリ秒)分解能で記録するが、シャンク1本につき数十個の神経細胞の活動しか記録できない。光学的なCa2+画像化法は、測定範囲は広いが、個々のスパイクの確実な識別に必要な時間分解能が欠けている上、局所電場電位を測定できない。これまで、高い時空間分解能と広い測定範囲を兼ね備え、非拘束動物への使用に適合する手法はなかった。今回我々は、この要求を満たすために、ニューロピクセルズ(Neuropixels)と名付けた新しいシリコンプローブの設計、作製、試験を行った。各プローブには384の記録チャネルがあり、これらのチャネルは、長さ10 mm、断面70 × 20 μm の1本のシャンク上に配置した960のCMOS(相補型金属酸化膜半導体)加工適合性低インピーダンスTiN部位にプログラム可能な方式でアドレスできる。1個のチップに、6 × 9 mmのプローブベースがシャンクとともに作製されている。このベース上で電圧信号がフィルタリング、増幅、多重化、デジタル化されるので、ノイズのないデジタルデータをプローブから直接送信できる。こうした高密度記録部位と多チャネル数を兼ね備えることで、マウスやラットに埋め込んだプローブ1本につき数百個のニューロンから、はっきりと分離されたスパイク活動が得られた。プローブを2つ用いると、覚醒マウスの5つの脳構造から700個以上の単一ニューロンが同時にはっきりと分離して記録された。完全に集積化された機能を持つ小型のニューロピクセルズプローブによって、自由行動動物においていくつかの脳構造の大きなニューロン集団を記録できるようになった。今回の高性能電極技術とスケーラブルなチップ作製方法の併用は、行動中の脳全体の神経活動の記録への道を開くものである。

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