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神経科学:グリア細胞–ニューロンシグナル伝達の遺伝的多様性が老化速度を調整する
Nature 551, 7679 doi: 10.1038/nature24463
加齢集団における行動低下速度は個体間で顕著な多様性が見られる。老化速度の自然な多様性を調べて健康な老化を制御する要因を特定する研究に少なからぬ関心が集まっているが、いまだにそのような要因は見つかっていない。今回我々は、線虫の一種Caenorhabditis elegansにおける老化速度の多様性の遺伝的基盤について報告する。C. elegans分離株では、寿命についても、生殖能力、咽頭ポンピング運動、個体の運動性における加齢に関連した減弱についても多様性が見られることが分かった。ペプチドをコードするrgba-1(regulatory-gene-for-behavioural-ageing-1)と名付けられた新しい遺伝子および神経ペプチド受容体遺伝子npr-28のDNA多型は、線虫交尾行動の加齢に関連する減少速度に影響を及ぼす。これら2つの遺伝子は最近の選択的一掃を受けてきた可能性がある。グリア細胞由来のRGBA-1はNPR-28シグナル伝達を活性化し、これがセロトニン作動性およびドーパミン作動性のニューロンで作用して、行動の低下を加速する。このシグナル伝達には、老化を調整する経路の1つであるミトコンドリアでの異常タンパク質応答のSIR-2.1依存的な活性化が関与している。従って、C. elegansでは、神経ペプチド媒介性のグリア細胞–ニューロンシグナル伝達の自然な多様性が老化速度を調整している。

