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構造生物学:TFIIHとMediatorを含む転写開始前複合体の構造

Nature 551, 7679 doi: 10.1038/nature24282

RNAポリメラーゼII(Pol II)は、転写を開始するに当たってプロモーターDNA上に基本転写因子を集合させ、開始前複合体(PIC)を形成する。今回我々は、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)のPICおよびPIC–コアMediator複合体の、ノミナル分解能がそれぞれ4.7 Åと5.8 Åのクライオ(極低温)電子顕微鏡構造を報告する。これらの構造によって、TFIIH(transcription factor IIH)が明らかになり、TFIIHのコアモジュールとキナーゼモジュールがそれぞれ、プロモーターDNAの解裂とPol IIのリン酸化に機能する仕組みが示唆された。TFIIHコアサブユニットSsl2(ヒトXPBのホモログ)は、TFIIEの「E-bridge」ヘリックスによって下流のDNA上に置かれていて、これはTFIIEがDNA解裂を誘導することと一致している。TFIIHのキナーゼモジュールサブユニットTfb3(ヒトではMAT1)は、キナーゼのKin28(CDK7)を係留していて、Kin28はPIC中では移動可能だが、PIC–コアメディエーター複合体中ではMediatorのフックとショルダーの間に選択的に位置している。Mediatorのヘッドモジュールとミドルモジュール間に空間があることで、このキナーゼは基質であるPol II C末端ドメインへと接近できるのだろう。

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