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創薬:選択性のある小分子阻害剤によるUSP7阻害の分子基盤

Nature 550, 7677 doi: 10.1038/nature24451

ユビキチン化は細胞のほとんどのタンパク質の安定性を制御しており、ユビキチン化の脱調節はがんなどのヒトの疾患の一因となる。ユビキチンは脱ユビキチン化酵素によってタンパク質から取り除かれるので、この酵素を阻害すれば特定のタンパク質の選択的分解を誘導できる。つまり、他の方法では「アンドラッガブル」な標的をこうした方法で分解できる可能性がある。例えば、USP7(ubiquitin-specific protease 7)を阻害すると、発がん性E3ユビキチンリガーゼであるMDM2の分解が多様ながんで起こり、これが腫瘍抑制因子であるp53の再活性化につながる。今回我々は、FT671とFT827という2種類の化合物がUSP7に高い親和性と特異性を示し、その活性を阻害することをin vitroとヒト細胞で明らかにした。共結晶構造から、この2つの化合物は共に、自己阻害状態にあるアポ型USP7の触媒中心近くの動的構造を持つポケットを標的とすることが分かった。この動的なポケットは、他のUSP脱ユビキチン化酵素のものとは異なっている。FT671は細胞内で標的のUSP7と結合し、それと一致してMDM2などのUSP7の基質を不安定化してp53レベルを上昇させるので、p53の標的遺伝子の転写、腫瘍抑制因子p21の誘導が起こり、マウスでの腫瘍増殖が阻害される。

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