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がん:扁平円柱境界の移行基底細胞によりバレット食道が生じる
Nature 550, 7677 doi: 10.1038/nature24269
いくつかの器官系では、異なる種類の上皮間の移行帯は、前新生物性の化生や悪性腫瘍のホットスポットであるが、これらの化生上皮やそれに続く悪性腫瘍の細胞起源は分かっていない。バレット食道の症例では、重層扁平上皮が単層円柱細胞に移行する食道胃接合部で腸化生が起こる。多数の実験モデルに基づき、複数の異なる細胞種がこの化生の供給源であると提案されているが、いずれの場合も決定的な証拠がなく、これは、腸の杯細胞の存在に関して、バレット食道を完全に模倣したモデルがないためである。今回我々は、マウスモデルの上部消化管の扁平円柱境界に見られる独特の基底前駆細胞(p63+KRT5+KRT7+)を含む移行円柱上皮について報告する。我々は複数のモデルや細胞系譜追跡の戦略を用い、この扁平円柱境界の基底細胞集団が移行上皮の前駆細胞の供給源であることを明らかにした。CDX2を異所的に発現させると、これらの移行基底前駆細胞は、杯細胞を含む腸様上皮に分化するため、バレット化生を再現している。同様の移行円柱上皮は、他のマウス組織の移行帯(直腸肛門接合部を含む)にも、ヒト消化管の食道胃接合部にも存在していた。胃酸の逆流で誘発される食道炎や多層化上皮(バレット食道の前段階と考えられている)は共に、移行基底前駆細胞の増殖を特徴とする。我々の知見は、上部消化管上皮のこれまで分かっていなかった移行帯を明らかにし、この移行帯のp63+KRT5+KRT7+基底細胞が多層化上皮やバレット食道の起源細胞である証拠を示している。

