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分子生物学:ヌクレオソーム–Chd1の構造とクロマチンリモデリングへの影響

Nature 550, 7677 doi: 10.1038/nature24046

クロマチンリモデリング因子はヌクレオソームの位置を変更し、DNAの転写、複写と修復を促進する。保存されたリモデリング因子であるChd1(chromodomain-helicase-DNA binding protein 1)は、ヌクレオソームの位置を変えて、その間隔が規則的になるように誘導できる。Chd1は、RNAポリメラーゼIIのヌクレオソームを通過する移動と、細胞多能性に必要とされる。Chd1は、DNA結合ドメインのSANTとSLIDE、2つの突出した球状構造を含んでいてATP加水分解を行うモータードメインと、調節に関わる二重クロモドメインを持つ。今回我々は、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)由来のChd1のヌクレオソームと結合した状態について、4.8 Å分解能でのクライオ(極低温)電子顕微鏡構造を報告する。Chd1は、DNAをヒストン八量体から2回転分引き離し、触媒反応に備えた状態でDNAの超らせんによる2つのねじれの間に結合している。SANTドメインとSLIDEドメインは、DNAの1番目のねじれに当たる超らせん部位(SHL)−7付近で、引き離されたDNAと接触している。ATPアーゼモーターはDNAの2番目のねじれとなるSHL +2に結合し、ヒストンH4のN末端尾部に係留されていて、これは最近報告されたヌクレオソーム–Snf2 ATPアーゼ構造で見られるのと同様である。公表されている観察結果との比較から、二重クロモドメインがSHL +1の箇所でヌクレオソームDNAの方向へと振れて、その結果としてATPアーゼが閉じていることが分かる。このため、ATPアーゼはヌクレオソームのダイアドの方向へのDNAの移動を促進することが可能となり、これによってDNAの1番目のねじれを緩めてヌクレオソームをリモデリングする。DNAの移動には、ATPアーゼの2つの突出部分のラチェット様の動きが関わっている可能性があり、これについては遷移状態を模倣する化合物が存在しない移動前の状態と、化合物が存在する移動後の状態がそれぞれ捕らえられている。

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