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材料科学:分子動力学的シミュレーションで金属の塑性の限界を探る

Nature 550, 7677 doi: 10.1038/nature23472

通常、金属の強度と塑性特性は、結晶格子の線欠陥である転位によって説明され、この転位の動きによって格子面に沿った材料のすべりが生じる。真の原子論的動力学の計算の日常的な運用には高いコストがかかるため、メソスケールでの代用として転位動力学モデルが用いられることが多い。しかし、原子論的シミュレーションでは、材料の応答として可能な全ての機構が正確に捉えられ、原子運動の「小刻みな揺れ」が全て解明されるのに対し、転位動力学モデルはそうではない。本論文では、体心立方金属タンタルにおけるバルク単結晶の塑性の、完全に動力学的な原子論的シミュレーションを提示する。我々の目標は、転位を介した塑性が限界に達する条件を定量化し、その限界を超えた際に金属に何が起こるか解明することである。我々のシミュレーションでは、圧力、温度、ひずみ速度が一定の条件下で、この金属は[001]結晶軸に沿って極めて高いひずみ速度で圧縮された。我々は、今回調べた長さスケール(85~340 nm)と時間スケール(1 ns~1 μs)における結晶の塑性過程の複雑さを扱うため、シミュレーションによって生成された膨大な量の過渡的な軌跡データを、最近開発されたin situ計算機顕微鏡法を用いて、人間が分析できる形に直した。今回のシミュレーションでは、ひずみが特定の限界条件に達すると、転位だけでは機械的負荷を緩和できなくなり、転位に代わって変形双晶形成(結晶格子の突然の再配向)と呼ばれる別の機構が、動的応答の主なモードになると予想された。この限界以下では、ひずみの負荷条件がその後変化しない限り、この金属は、流動応力と転位密度が一定のままという、ひずみ経路に依存しない塑性流動の定常状態になる。この特異な状態では、タンタルは結晶格子を保持し、強くて硬い金属のままだが、粘性流体のように流れる。

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