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生体力学:ゼブラフィッシュ幼生における機械刺激受容に基づく走流性の新たな機構
Nature 547, 7664 doi: 10.1038/nature23014
動物は飛翔や遊泳の際、周囲の空気や水の流れに起因する変位を補うために、自身の動きを調整しなければならない。こうした流れに起因する変位は、動物の基準座標系に対する全視野の動きとして、最も容易に検出できる。ところが多くの水生動物は、視覚的な手掛かりが欠如している場合でも、常に上流に頭を向けて流れに逆らうように泳ぐという、走流性として知られる行動をする。動物がどのようにしてこの課題を達成するのか、また、その根底にある感覚基盤についてはまだ不明である。今回我々は、ゼブラフィッシュ(Danio rerio)の幼生は、視覚情報が欠如している際には流れの速度勾配をナビゲーションの手掛かりとして使い、走流性を遂行することを示す。ゼブラフィッシュは流水に引き込まれるのを回避するために局所的な速度勾配を用いており、我々はこうした局所的速度勾配に基づく新規アルゴリズムを裏付けるような行動データを提示する。具体的には、ゼブラフィッシュは機械刺激を受容する側線を使って、まず、局所的な速度ベクトル場の回転(渦度)を感知して流れの存在を検出し、次に、複数回の短い泳ぎの後で局所的な速度ベクトル場の時間的変化を計測して流れの方向を推定していた。これらの結果は、流れの速度勾配の感知に基づく洗練されたナビゲーション戦略の存在を明らかにするとともに、動く流体中でのさまざまな動物の行動に一般化される、ロボット設計にも応用可能な、包括的行動アルゴリズムを提供している。

