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細胞生物学:新たに生じたペルオキシソームは、ミトコンドリア由来のペルオキシソーム前駆体と小胞体由来のペルオキシソーム前駆体の混成体である

Nature 542, 7640 doi: 10.1038/nature21375

ペルオキシソームは、胆汁酸の合成から脂肪酸の酸化まで、多数の重要な生化学経路でミトコンドリアと共に機能している。ペルオキシソームは、既存の細胞小器官の成長と分裂によって生じるが、細胞内でde novoに生じる場合もある。このペルオキシソームのde novo生合成の生理的調節はまだ解明されていないが、哺乳類細胞でも酵母でも、小胞体からペルオキシソームが生じると考えられている。ただし、酵母の系と違って哺乳類細胞では、ペルオキシソームがない場合に、多数の必須ペルオキシソーム膜タンパク質(Pex3、Pex12、Pex13、Pex14、Pex26、PMP34、ALDPなど)がミトコンドリアへと運び込まれる。概して、哺乳類細胞でペルオキシソーム膜タンパク質がミトコンドリアに局在するのは、主に誤ったターゲッティングの産物で、de novo生合成は小胞体にターゲッティングされたペルオキシンだけから起こると考えられてきた。今回我々は、ペルオキシソームを欠失した患者からのヒト繊維芽細胞での新しいペルオキシソーム形成を追跡して、必須の取り込み受容体Pex3とPex14がミトコンドリアを標的として運ばれ、そこでペルオキシソーム前駆体の構造を持つ小胞内へと選択的に放出されることを明らかにした。Pex3、Pex14を含むペルオキシソーム前駆体の成熟には、Pex16を含む小胞体由来の小胞との融合が必要で、それによって完全な取り込み能力が得られる。これらの知見から、新しく生じるペルオキシソームが混成体であることが明らかになり、ペルオキシソームがミトコンドリアとも機能的につながっていることが示された。

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