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免疫学:AHRシグナル伝達のフィードバック制御は腸の免疫を調節する

Nature 542, 7640 doi: 10.1038/nature21080

アリール炭化水素受容体(AHR)は、生体異物や、トリプトファン代謝産物、食餌成分および微生物相由来の因子といった天然化合物を認識し、また粘膜表面での恒常性の維持に重要である。AHRの活性化はシトクロムP4501(CYP1)酵素群を誘導し、これはAHRリガンドを酸化して、その代謝クリアランスと解毒作用をもたらす。このようにCYP1酵素群はAHRシグナル伝達の持続期間を短縮する重要なフィードバックの役割を担っているが、それらがin vivoでAHRリガンドの可用性も調節しているかは明らかになっていない。今回我々は、マウスにおけるCyp1a1の発現調節不全が、天然のAHRリガンドの貯蔵を枯渇させ、疑似的なAHR欠損状態を生み出すことを示す。全身もしくは腸上皮細胞に特異的に限局したCyp1a1の構成的発現は、AHR依存的な3型自然リンパ球と17型ヘルパーT細胞の消失と、腸感染に対する感受性の増加を引き起こした。腸の免疫機能における過剰なAHRリガンド分解の有害な効果は、食餌中のAHRリガンドの取り込みを増加させることによって相殺することができた。従って我々のデータは、腸の上皮細胞が宿主に対するAHRリガンド供給のためのゲートキーパーとして働くことを示し、またAHR経路活性化を変化させるフィードバック制御の重要性を強調している。

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