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生物海洋学:in situ画像化法によって明らかになった全球海洋の大型原生生物のバイオマス

Nature 532, 7600 doi: 10.1038/nature17652

プランクトンは、海洋の食物網や全球の生物地球化学的循環に重要な役割を果たしている。大型の動物プランクトンが生態系に与える影響について分かっていることの大半は、特にカイアシ類などの個体数が多く堅い外骨格を持つ甲殻類の研究から得られたものである。プランクトン群集を構成する他の多数の生物は体が壊れやすく、標本採集や定量が難しいため、その個体数も、海洋生態系に対する影響もほとんど明らかになっていない。今回我々は、600 μmよりも大きいプランクトンをin situ画像化法によって全球規模で調べたデータを用いて、このサイズ分画のバイオマスのかなりの部分が、リザリアに属する大型原生生物からなることを示す。リザリアは、そのほとんどが壊れやすい単細胞の海洋生物からなる大系統群で、ファエオダリアや放散虫(コロダリア目やアカンタリア目など)が含まれる。全球規模で推定すると、海洋表層200 mのリザリア類の現存量は0.089炭素換算Pgであり、これは全海洋生物相の炭素貯蔵量の5.2%に相当する。貧栄養状態の広大な熱帯域外洋では、リザリア類のバイオマスは他の全てのメソ動物プランクトン(サイズが0.2~20 mmのプランクトン)のバイオマスと同程度と推定される。多くのリザリア類が微細藻類と光共生関係にあることが、その分布を説明する重要な要因の1つかもしれない。地球上で最も広い生態系に存在しながらこれまで見過ごされてきたこれらの大型原生生物の重要性が明らかになったことは、海洋の浮遊生態系の理解を大きく変えるものである。

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