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材料化学:負のガス吸着転移を伴う圧力増幅骨格材料

Nature 532, 7599 doi: 10.1038/nature17430

吸着に基づく現象は、温室効果ガスや有毒ガス汚染物質の処理などのガス分離や、水の吸着を利用した太陽熱冷房システム用のヒートポンプにおいて重要である。結晶質の多孔性配位高分子、すなわち金属有機構造体(MOF)は、細孔のサイズと形状と機能を調節できるため、そうした吸着を利用した用途に魅力的な材料となっている。MOFは柔軟で、ゲスト分子に依存する応答性を示すため、意外な、そして多くの場合好ましい吸着現象が起こる。しかし、全ての等温ガス吸着現象に共通していることは、圧力上昇に伴ってガスの取り込み量が増えることである。今回我々は、負のガス吸着を示すMOF(DUT-49)の等温線における吸着転移について報告する。負のガス吸着とは、特定の温度・圧力領域で圧力上昇中にガス(メタン、n-ブタン)の自発的な脱着が起こる現象である。in situ粉末X線回折、ガス吸着実験、シミュレーションを併用することによって、この吸着挙動が、ゲスト分子を放出するMOFの突然のヒステリシス構造変形と細孔収縮に支配されることが示された。今回の知見によって、微視的な系や巨視的な系の設計において、負のガス吸着が可能な骨格材料を用いた圧力増幅技術が実現される可能性がある。負のガス吸着は、負の熱膨張や負の屈折率などの直観に反する一連の現象の幅を広げるものであり、メタマテリアルで提唱されている力を増幅する負の圧縮率転移の吸着版とも解釈できる。

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