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有機化学:銅触媒を用いたアミノアルコールのエナンチオ選択的立体分岐型合成

Nature 532, 7599 doi: 10.1038/nature17191

生物活性分子の生理学的特性は、キラリティー(すなわち「対掌性」)によって変わる可能性がある。従って、創薬や医薬品開発の過程では、医薬品候補の生物学的評価のために、考えられる全ての立体異性体を合成して十分な特性評価を行うことが通常の手順である。しかし、不斉合成に多くの進歩が見られたにもかかわらず、複数の隣接立体中心を持つ有機化合物の場合、考えられる全ての立体異性体を得る一般的で実用的な戦略を開発することは、依然として困難である。今回我々は、高い化学選択性、位置選択性、ジアステレオ選択性、エナンチオ選択性でアミノアルコールを迅速に合成するための、銅を用いた立体分岐型の方法を報告する。具体的には、銅ヒドリド触媒を用いて、容易に入手可能なエナールやエノンのヒドロシリル化とヒドロアミノ化を逐次的に行うことによって、こうしたアミノアルコール生成物を合成した。この戦略で、3個以下の隣接立体中心を持つアミノアルコール生成物について、考えられる全ての立体異性体を得ることができた。我々は、触媒制御と立体特異性を同時に利用して、生成物の立体化学を極めてうまく制御することができた。このプロトコルには直接的な実用性があるばかりでなく、今回の我々の戦略がきっかけとなって、他の有用な合成ターゲットについても、立体異性体を一式全て合成する方法が開発される可能性がある。

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