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神経科学:カルシウムセンサーのシナプトタグミン7はシナプス促通に必要とされる

Nature 529, 7584 doi: 10.1038/nature16507

シナプス強度が使用頻度依存的に動的に調節されることは、70年以上前から知られていた。初期の放出確率が低いシナプスでは、シナプス前活動電位が短い間隔で複数発火すると、後の活動電位による伝達物質の放出量が増す短期的な強化が起こり、これを促通と呼ぶ。促通による伝達物質放出増加はかなり大きいことがあり、シナプスをまたぐ情報伝達に大きな影響を及ぼし得るが、その基盤となる機構は分かっていない。提案されている機構の1つは、速い伝達物質放出を媒介する速いカルシウムセンサーとは別に、放出の確率を一時的に上げる促通用の特殊なカルシウムセンサーがある、というものである。しかし、そうしたセンサーはまだ見つかっておらず、存在そのものが疑われていた。今回我々は、シナプトタグミン7(Syt7)が、いくつかの中枢シナプスでの促通に必要なカルシウムセンサーであることを示す。Syt7のノックアウトマウスでは、初期放出確率やシナプス前残存カルシウム信号に変わりがなくても、促通現象が消失した。シナプス前ニューロンに野生型Syt7を発現させると、促通は回復したが、CA2ドメインがカルシウム不感化した変異型Syt7を発現させても促通は回復しなかった。シナプス促通でのSyt7の役割を明らかにしたことで、短期シナプス可塑性の広く見られる型をめぐる長年の議論に決着がつき、今後の研究によって促通の機能的な意義についてのより深い理解が得られることだろう。

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