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宇宙物理学:近傍のブラックホール連星はくちょう座V404星における反復するパターンを持つ短時間の可視光変動

Nature 529, 7584 doi: 10.1038/nature16452

ブラックホールに周辺の物質がどのように降着するかは、宇宙物理学における基本的だが未解決の問題である。物質は降着円盤を通してブラックホールに吸収されると一般的に考えられており、降着円盤の状態は主に質量降着率に依存する。この質量降着率が限界率(エディントン限界)に達すると、円盤内縁で熱不安定性が発生し、数分から数時間の時間スケールで反復するパターンを持つ大振幅のX線変動(振動)が生じると考えられている。実際、そのような振動は、例えばGRS 1915+105などの、質量降着率が高い天体にのみ観測されていた。こうした大振幅で比較的ゆっくりとした時間スケールの現象は、他のブラックホール連星系、例えばXTE J1118+480やGX339–4でしばしば観測される小振幅で速い(およそ10秒未満)時間スケールのX線あるいは可視光の変動の現象とは物理的な起源がはっきり異なると考えられる。本論文では、地球から2.4キロパーセクの距離にある、太陽の9倍の質量のブラックホール(と伴星)を含むX線トランジェント天体はくちょう座V404星における、大規模な多色の可視光の測光観測データについて報告する。我々のデータは、100秒~2.5時間の時間スケールの可視光の振動が、これまで考えられていたものの10分の1未満の質量降着率で発生する可能性があることを示している。これは、質量降着率が円盤内縁部の不安定性を誘発する重要なパラメーターではないことを示唆する。我々は、軌道周期が長いことがこうした大振幅振動に対する重要な条件であると提案する。なぜなら、軌道周期が長い連星系では降着円盤が大きく、円盤内縁部への持続した質量降着を維持するには、円盤外縁部の面密度が小さ過ぎるためである。従って、実際の質量降着率ではなく、持続的な降着の欠如が、軌道周期の長い天体における大振幅振動を引き起こす重要な要素であると思われる。

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