Article

ゲノミクス:2504例のヒトゲノムに見られる構造多様性の統合マップ

Nature 526, 7571 doi: 10.1038/nature15394

構造バリアントはさまざまな疾患に関係しており、ヒトゲノムの間で多様性の見られるヌクレオチドの大多数はこれに相当する。本論文では、均衡型と不均衡型の両方のバリアントからなる、8群の構造バリアントの統合セットについて記述する。この統合セットは、26のヒト集団についての短鎖リード配列解読データを用い、ハプロタイプブロックでの相を統計学的に決定することで構築された。このセットの解析から、遺伝子交叉があり集団での層別化が見られる構造バリアントが多数明らかになり、また、ホモ接合性の遺伝子ノックアウトが自然に生じていて、さまざまなヒト遺伝子の非必須性が示唆されることが分かった。構造バリアントは、全ゲノム関連研究で同定されたハプロタイプ上に多く存在し、発現量的形質座位(eQTL)の集積を示すことが明らかになった。さらに、構造バリアントには、再構成の繰り返しにより多くのクラスターを形成する遺伝子座や、個々の変異事象を通して形成された可能性の高い複数の切断点を持つ複雑な構造バリアントなど、さまざまな規模でかなりの複雑性があることが明らかになった。今回得られたカタログは、構造バリアントの人口統計学、機能への影響、疾患との関連に関する今後の研究に役立つだろう。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度