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構造生物学:ヒト核膜孔複合体のin situ構造解析

Nature 526, 7571 doi: 10.1038/nature15381

核膜孔複合体は、核と細胞質の間の交換に関わっていて、全ての真核細胞の基本的構成要素である。その110メガダルトンに及ぶ構造の決定は、大変な難問であり、in situでの構造生物学的取り組みが必要とされる。約30個のヌクレオポリン(Nup)のうち、15個がはっきりした構造を持ち、Y複合体および内側リング複合体を形成している。これら2つの主要な足場モジュールが複数のNupを集合させて8回回転対称構造を作り出し、これが内核膜と外核膜を融合させ、中央にある直径が約60 nmのチャネルを形成している。この足場には輸送チャネルNupが結合していて、これらはフェニルアラニン反復配列を含むことが多く、積み荷複合体との相互作用に関わっている。Y複合体の各部分の構造的な配置は解明されているが、それがin situでオリゴマーを形成する仕組みの詳細は分かっていない。今回我々は、低温電子線トモグラフィーと質量分析、生化学解析、摂動解析実験と構造モデリングを組み合わせて、ヒト核膜孔複合体の、我々が知るかぎりでこれまでで最も包括的な構造モデルを作った。我々のデータは、Y複合体を越えて内側リング複合体メンバーへと至る、これまで知られていなかった複数のタンパク質界面の存在を示唆している。輸送チャネルのNup358(別名Ranbp2)が、Y複合体のオリゴマー化に従来予想されていなかった役割を持つことが明らかになった。今回の知見は、足場と輸送チャネルNup間に確立されていた境界をあいまいにしている。我々は、被覆小胞の場合と同様に、同じ構造形成単位のいくつかは、構成成分は同一であるにもかかわらず、相互作用とコンホメーションの局所的な別のセットに関わっていると考える。

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