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有機化学:触媒を用いたイミンの不斉極性転換反応

Nature 523, 7561 doi: 10.1038/nature14617

イミンの炭素–窒素二重結合は、有機化学において基本的に重要な官能基である。その主な理由は、イミンが炭素–炭素結合形成反応において炭素求核剤に対する求電子剤として働くため、合成環境や生合成環境でアミン形成に最も多用される前駆体の1つとして役立つからである。もしイミンの炭素原子の電子密度を高くできれば、イミンは求電子剤ではなく求核剤として反応する可能性がある。そうしたイミン官能基の電子的性質の反転が可能になれば、炭素求電子剤との炭素–炭素結合形成反応を経てイミンをアミンに変換する新しい化学変換の開発が促進されるため、効率よくアミンを合成する新たな機会が生まれると思われる。イミンの不斉極性転換反応(イミンが求核剤として働く)の開発は、有機合成に多大な影響を及ぼす可能性があるにもかかわらず、依然として未知の領域である。今回我々は、炭素求電子剤エナールとイミンの高効率不斉極性転換反応を促進する新しいキラル相間移動触媒の発見と開発について報告する。こうした触媒は、イミンの脱プロトン化を仲介し、この脱プロトン化で生成された2-アザアリルアニオンが高い化学選択性、位置選択性、ジアステレオ選択性、エナンチオ選択性でエナールと反応するよう誘導する。この反応は、さまざまなイミンとエナールに適用でき、わずか0.01モル%の触媒を用いて、湿気や空気に耐える操作プロトコルによって高収率で実施できる。こうした極性転換反応によって、概念的に新しく実用的なキラルアミノ化合物合成法が得られる。

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