Article
植物科学:受容体を介した菌体外多糖の認識による細菌感染の制御
Nature 523, 7560 doi: 10.1038/nature14611
表面多糖類は細菌の多細胞生物との相互作用に重要であり、その一部は病原体では毒性因子となっている。マメ科植物と根粒菌の共生では、細菌の菌体外多糖(EPS)は感染した根での根粒発生に必須である。我々は、ミヤコグサ(Lotus japonicus)でこのような感染を制御する受容体様キナーゼをコードする遺伝子Epr3を突き止めた。本論文では、epr3変異体は精製EPSの認識に欠陥があること、また細菌での競合実験からEPR3がEPSに直接結合して、適合するEPSかどうかを識別することを示す。根の感受性領域内の表皮細胞でのEpr3の発現から、このタンパク質が細菌の侵入に関与していることが明らかになり、一方で根粒菌および植物の変異体での解析からEpr3は細菌が植物表皮細胞層を通過するのを調節していることが示唆された。また、Epr3の発現が誘導性であり、細菌の根粒形成因子(Nod factor)の宿主による認識に依存していることが分かった。従って、植物と細菌の適合性や細菌のマメ科植物の根への接近は、受容体を介した根粒形成因子認識とEPSシグナルの認識が連続的に行われるという、2段階からなる機構によって調節されている。

