Letter

構造生物学:ヌクレオソームへのレトロウイルス組み込みの構造基盤

Nature 523, 7560 doi: 10.1038/nature14495

レトロウイルス組み込みは、ウイルスDNA端で組み立てられるインテグラーゼ四量体でインタソームと呼ばれている安定な複合体によって触媒される。一連のヌクレオソームという形で存在する染色体DNAとインタソームが相互作用する仕組みは、現在分かっていない。本論文では、プロトタイプ泡沫状ウイルス(PFV)のインタソームは、組み込みの標的としてヌクレオソームを安定に捕捉できることを示す。単粒子低温電子顕微鏡法を使って、ヌクレオソームDNAのらせんと1つのH2A–H2Bヘテロ二量体のらせんの両方を含む、多価のインタソーム–ヌクレオソーム界面が明らかになった。ヒストン八量体は完全なままなのに対し、DNAはH2A–H2Bヘテロ二量体の表面から持ち上げられていて、これによりSHL(superhelix location)± 3.5の部位に対する高い選択性を示す組み込みを行うことが可能になっている。このような接触を崩壊させるようなアミノ酸置換は、in vitroでインタソームのヌクレオソーム結合活性に影響を与え、ゲノム規模でウイルス組み込み部位の再分配を引き起こす。今回の知見により、ウイルスのDNA組換え装置によるヌクレオソーム捕捉の分子基盤と、その基盤となって組み込みを可能とするヌクレオソームの可塑性が明らかになった。

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