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分子生物学:非カノニカルATMシグナル伝達の標的およびエフェクターとしてのコアスプライソソーム

Nature 523, 7558 doi: 10.1038/nature14512

DNA損傷に対する応答では、DNA修復、細胞周期停止、あるいはアポトーシスを促進するタンパク質ネットワークにより組織の恒常性が確保されている。DNA損傷応答シグナル伝達経路は、遺伝子発現修飾シグナルを伝播することなどにより、これらの過程を協調させる。DNA損傷は、メッセンジャーRNA(mRNA)の量だけでなく、選択的スプライシングを介してmRNAがコードする情報にも影響を与える。今回我々は、転写を遮断するDNA損傷が後期スプライソソームのクロマチンからの取り外しを促進し、シグナル伝達キナーゼATMを中心とする正のフィードバックループを開始させることを示す。我々は、最初のスプライソソームの取り外しとそれに続くRループ形成が、DNA損傷部位でのRNAポリメラーゼの停止により引き起こされると考える。次に、RループはATMを活性化し、これがシグナルを伝達してスプライソソームの組み立てをさらに妨害し、全ゲノムレベルで紫外線照射誘導性選択的スプライシングを増強する。我々の結果から、転写遮断損傷によるRループ依存的ATM活性化が非増殖細胞のDNA損傷応答における重要な事象であることが明らかとなり、この過程におけるスプライソソーム取り外しの重要な役割が明確になった。

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