分子生物学:ショウジョウバエでのゼロサイズ段階的スプライシングのゲノム全体にわたる検証
Nature 521, 7552 doi: 10.1038/nature14475
段階的スプライシング(recursive splicing)は、スプライシング後に再構築された5′スプライス部位であるラチェットポイント(ratchet point)と呼ばれる配列のところでの再スプライシングにより、大きなイントロンが複数段階を経て除去されていく過程である。段階的スプライシングはショウジョウバエ(Drosophila)のUltrabithorax(Ubx)遺伝子で最初に見つかり、それ以来、段階的スプライシングが起こっていることが実験的に示されたのはわずか3つのショウジョウバエ遺伝子だけである。今回我々は、発生の各時点や単離した組織、培養細胞から得られた全RNAについての塩基配列解読データから、115のショウジョウバエ遺伝子の130のイントロン中に、197のゼロサイズエキソンラチェットポイントが存在することを突き止めた。段階的スプライシングの塩基配列上の特性はラチェットポイント間のスプライシングにより形成されたラリアットイントロンの検出により確認された。また、段階的スプライシングが構成的な過程であって、U2AFの枯渇は段階的スプライシングを抑制すること、ショウジョウバエではラチェットポイントの配列および機能が進化的に保存されていることが分かった。さらに、我々は段階的スプライシングを受ける4つのヒト遺伝子を見つけ出した。そのうちの1つではショウジョウバエでも段階的スプライシングが起こっている。まとめると、今回の結果は段階的スプライシングはショウジョウバエでは一般的に使われていて、ヒトでも起こっていることを示しており、一部の大型イントロンを除去する際の仕組みについての手掛かりを与えるものである。

