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分子生物学:脊椎動物の長い遺伝子での段階的スプライシング

Nature 521, 7552 doi: 10.1038/nature14466

スプライシングでは、メッセンジャーRNA(mRNA)の前駆体である転写産物中のイントロンは1つの単位としてまとまって取り除かれると、一般的には考えられている。しかし、キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)の長いイントロンの一部には、段階的スプライス部位(recursive splice site;RS部位)と呼ばれる隠れたスプライス部位があって、これによりイントロン除去を複数回に分けて行う段階的スプライシングが可能となっている。他の生物種で段階的スプライシングがどの程度広く起こっているのか、またその基本となる機構についてはまだ調べられていない。今回我々は、哺乳類の脳で発現されていて、ニューロン発生に関わるタンパク質をコードしている遺伝子中で高度に保存されているRS部位を見つけた。さらに、脊椎動物中で最長の部類に属するイントロンの一部にも、このようなRS部位が存在することが分かった。脊椎動物の段階的スプライシングには、RS部位の後に続く「RSエキソン」の境界を明確にすることがまず必要であると分かった。このRSエキソンは次いで、最初のスプライシング段階の後でRS部位に形成された再構築5′スプライス部位との競合により、主要なmRNAアイソフォームからは排除される。逆に、RS部位の前に潜在性プロモーターがあったり、あるいはうまく再構築できなかった5′スプライス部位を持つエキソンがあったりすると、mRNAにRSエキソンが取り込まれる。ほとんどのRSエキソンには中途終止コドンが含まれるので、RSエキソンが含まれるとmRNAの安定性が低下する。このように、RS部位は2方向に分かれるスプライシング切り換えを確立することで、潜在的な要素とRSエキソンの取り込みとの組み合わせにより、長い遺伝子から生じる多様なmRNAアイソフォームの境界を定めている。

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