Letter
宇宙物理学:白色矮星の強い磁場による、冷却の抑制
Nature 515, 7525 doi: 10.1038/nature13836
単独の低温白色矮星が有している磁場の強度は、若くてさらに高温の白色矮星よりも強いことが多い。磁場は時間とともに減少すると予想されているのに、低温の表面はその星が年老いているということを示唆するので、これは不可解な問題である。その上、強い磁場を持つ白色矮星のいくつかは、自転とともに光度が変化する。これには、太陽黒点のような表面光度の不均一性、化学成分の不均一性、磁気光学効果などさまざまな原因が考えられている。本論文では、低温白色矮星WD 1953-011の光度と磁場の約8年にわたる可視光観測と、その表面温度と磁場分布の解析結果について報告する。我々は、磁場が大気対流を抑制するため、最も磁化された領域内に暗いスポットが作り出されることを見いだした。さらに、磁場は十分強いため、低温白色矮星の全表面にわたって対流を抑えることができ、これは、磁場が弱いか存在しない白色矮星と比較して星の冷却進化を抑制して、実年齢よりもそれらを若く見えるようにしていることを発見した。このことは、なぜ低温白色矮星ほど磁場がより一般的にあるのかという長年の謎を明らかにし、強磁場白色矮星の現在受け入れられている年齢は系統的に若過ぎることを示唆している。

