Letter

量子物理学:飛行する光子と単一トラップ原子間の量子ゲート

Nature 508, 7495 doi: 10.1038/nature13177

複数の量子系を制御する手法を着実に増やすことは、いかなる古典的デバイスの機能をも超える性能を実現できる可能性がある量子技術の進展を支えている。ここ10年間にわたって、2つの特に有望な応用が探究されている。すなわち量子通信と量子計算である。光子を用いた量子通信では、解読不可能な暗号化が保証されるが、依然として長距離の通信レートを高速化する必要がある。量子計算は、計算可能性を根本的に増強できるが、多数の量子ビット(キュービット)まで拡張する必要がある。早い段階で、光キュービットと物質キュービットのハイブリッド系によって、各々の分野、すなわち量子中継器を使う通信分野と、より小さい量子プロセッサー間の光相互接続を使う計算分野におけるスケーラビリティの問題が解決できることが分かっていた。この目的を達成するには、遠く離れた計算ノードを連結できるロバストな2キュービットゲートを開発することが「差し迫った難題」である。今回我々は、単一トラップ原子のスピン状態と、微弱レーザーパルスに含まれる光子の偏光状態との間で、そのような量子ゲートを実証している。提示したゲート手法は、決定論的かつロバストであり、ほとんど全ての物質キュービットに応用できると期待される。この手法では、光と物質の間の強結合をもたらす共振器による、フォトニックキュービットの反射を利用している。その汎用性を実証するため、この量子ゲートを使って、分離可能な入力状態から、原子–光子、原子–光子–光子、光子–光子の量子もつれ状態を生成した。我々の実験から、原子や光子のクラスター状態やシュレーディンガーの猫状態の生成、決定論的なフォトニックベル状態の測定、スケーラブルな量子計算、冗長量子パリティ符号を用いる量子通信を含む、さまざまな応用が可能になると期待される。

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