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地球:世界の乾燥地域の乾燥度の関数としての土壌栄養素循環の分離
Nature 502, 7473 doi: 10.1038/nature12670
炭素(C)、窒素(N)、リン(P)の生物地球化学的循環は、陸上生態系における一次生産、呼吸、分解によって相互に結びつけられている。生物学的過程や地球化学的過程によるC、N、Pの供給に対する制御の程度が異なるため、急速な気候変動の下では、これらの元素の循環は切り離されることが示唆されている。生物地球化学的循環に対する気候の制御は、水の利用可能性が生物学的活動の主な要因であるため、乾燥、半乾燥、乾燥亜湿潤生態系(乾燥地域)で特に重要となる。従って、世界の多くの乾燥地域において21世紀中に予想される乾燥度の上昇は、そうした循環の間のバランスを脅かし、必須栄養素の利用可能性に対して異なる影響を及ぼす。今回我々は、南極を除く全大陸の乾燥地域224地点から収集した土壌のC、N、Pのバランスに乾燥度がどのような影響を及ぼすかを評価した。その結果、乾燥度は、土壌の有機Cと全Nの濃度に対しては負の影響を与えるが、無機Pの濃度に対しては正の影響を与えることが分かった。乾燥度は植物被覆度と負の相関があり、落葉落枝の分解などCとNを多く供給する生物学的過程よりも、生態系へのPの主要な供給源である岩石の風化などの物理学的過程の優位性に有利に働くと考えられる。今回の知見は、気候変動に伴って予想される乾燥度の上昇全てが、世界の乾燥地域のNとCの濃度をおそらく低下させるが、Pの濃度は上昇させることを示唆している。こうした変化は乾燥地域のC、N、Pの循環を切り離すと考えられ、乾燥地域の生態系によって与えられる重要なサービスの供給に悪影響を与える可能性がある。

