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発生:再生能力の限られたプラナリアにおける前方領域の再生能力の回復

Nature 500, 7460 doi: 10.1038/nature12403

再生能力は動物の種類によってさまざまであり、このことが長い間生物学者を悩ませてきた。プラナリアは、その並外れた再生能力のために、再生の分子基盤を解明するための重要なモデル生物となってきた。しかしプラナリアには、限られた再生能力しか持たない種も見つかっている。系統的に非常に近い関係にある、再生能力を持つ生物と再生能力を持たない生物の相違点を解明することは重要であるが、進化の過程での再生能力喪失に的を絞った研究はほとんど行われておらず、このような再生能力喪失をもたらした分子機構はまだよく分かっていない。今回我々は、次世代塩基配列解読技術を使って、喪失組織を再生する能力が限定されたプラナリアの一種、Procotyla fluviatilisの再生可能な組織と再生不能な組織でそれぞれ働いている遺伝子発現プログラムを調べた。再生不能な組織ではWntシグナル伝達が異常に活性化されていることが分かった。注目すべきは、再生不能な組織で標準的なWntシグナル伝達を抑制すると再生能力が回復することで、通常では決して再生しない組織でも再生芽が生じ、新たな頭部が再生する。今回の研究によって、単一のシグナル伝達経路を操作するだけで、進化の過程で失われた再生能力の復活が可能なことが明らかになった。

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