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生物物理:シャペロンであるトリガー因子によるタンパク質コンホメーション探索のやり直し

Nature 500, 7460 doi: 10.1038/nature12293

タンパク質の折りたたみは、ポリペプチドが多様な構造を探索して、自身の天然状態の構造を探す探索過程と表現されることが多い。分子シャペロンは、この構造探索が始まる前にはポリペプチド間の凝集を抑制し、さらに探索の終了後には誤った折りたたみをしているタンパク質の救済により、折りたたみの収率を向上させることが知られている。シャペロンはまた、折りたたみの軌跡に沿って、基盤となる折りたたみ地形を作り直すことで、コンホメーション探索そのものにも影響を与えているとずっと考えられてきたが、直接の実験的な証拠はこれまでのところ不十分であった。大腸菌(Escherichia coli)では、一般的なシャペロンであるトリガー因子(TF)がそのような役割を果たしている可能性がある。TFは、リボソームで新生ペプチド鎖と相互作用するだけでなく、リボソームから細胞質へ放出されたポリペプチドや、もっと大きな複合体へ組み込まれる前の完全に折りたたまれたタンパク質とも相互作用することが示されている。大腸菌由来のTFが、ポリペプチドが天然の状態に向かうコンホメーション探索に及ぼす影響を調べるため、我々は1個のマルトース結合タンパク質(MBP)分子について、光ピンセットを用いて調べた。本論文では、1つのドメインより小さく折りたたまれた構造にTFが結合し、それによってその構造が数秒間安定になり、結局は天然状態に移行することを示す。さらに、TFはMBPドメインの反復からなる構築体の本来の折りたたみを促進した。つまりTFは、部分的に折りたたまれた状態が遠方からの相互作用を受けないように保護して、誤って折りたたまれているが安定な状態を作り出さないように働き、正しい折りたたみを促進していることを、この結果は示している。大腸菌ではTFは新たに合成されたタンパク質の大半と相互作用しているので、これらの知見はタンパク質の折りたたみ経路の解明に広く重要であろうと考える。

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