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細胞:オーロラBキナーゼによる張力の感知はサバイビンによるセントロメア局在に依存しない
Nature 497, 7447 doi: 10.1038/nature12057
複製されたゲノムの正確な分離には、紡錘体上での染色体の両方向性の確立が必要である。両方向性の確立を保証しているのは、4つのサブユニットからなるCPC(chromosomal passenger complex)のメンバーであるオーロラBキナーゼ(Ipl1)である。CPCのインナーセントロメアへの局在は、張力が染色体の両方向性を保証しているとする現在のモデルにおいて重要である。このモデルでは、張力を受けていない状態での動原体と紡錘体の接着は、インナーセントロメアに近く留まっているため、オーロラBのリン酸化により不安定になる。一方、張力を受けた動原体は、オーロラBの影響から引き離され、その微小管接着が安定する。本研究では、出芽酵母CPCのサブユニットであるSli15(ヒトではINCENP)を改変した切断型が、インナーセントロメアとの結合を失うにもかかわらず、有糸分裂でも減数分裂でも適切な染色体分離を持続することを示す。切断型Sli15は、インナーセントロメアを標的とするタンパク質であるサバイビン(Bir1)、ボレアリン(Nbl1)、Bub1、Sgo1の欠失表現型を抑制した。野生型のSli15とは異なり、切断型Sli15は分裂中期終了後から後期に入る前までの期間の紡錘体微小管に局在する。また、Cdk1(別名Cdc28)リン酸化の阻害により完全長Sli15を早期に微小管へ誘導すると、Bir1の欠失による生存不能性が抑制された。以上の結果は、染色体の両方向性の確立には、クロマチン上や微小管上でのクラスタリングによるオーロラBキナーゼの活性化のみで十分であることを示唆している。

