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植物:シロイヌナズナの根の中核的マイクロバイオームの解析

Nature 488, 7409 doi: 10.1038/nature11237

陸生植物の根には、周辺土壌中に存在する複雑な微生物群集とは異なった微生物相が存在する。この根圏(根のすぐ周辺)および内生区画(根の内部)に棲み着いている微生物相は、植物の生長、生産性、炭素隔離、ファイトレメディエーション(植物を利用した汚染環境浄化)に寄与している。高機能の植物免疫系が存在するにもかかわらず、相利共生菌や片利共生菌は根に定着することから、これらの菌と病原菌とは厳密に識別されていると考えられる。土壌微生物群集から宿主特異的な内生菌群集への誘導が、どのような遺伝的原理によって制御されているのかは、ほとんど解明されていない。今回我々は、ある仮説を検証するために、600個を超えるシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)について細菌の16SリボソームRNA遺伝子をパイロシークエンス法で解析した。その仮説では、天然土壌中で管理条件下で成長させたシロイヌナズナの根圏と内生区画の微生物相が、土壌の種類や発生段階が異なる場合にも維持されるのは、宿主植物に大きく依存しているからであり、微生物叢が自殖シロイヌナズナ系統間でさまざまに異なるのは、宿主植物の遺伝子型に大きく依存しているからだとしている。本論文では、地球化学的に異なる2種類のバルク土壌中の細菌群集と、これらの土壌中で生長した植物の根から得た根圏および内生区画の細菌群集という異なる細菌叢について述べる。各区画の細菌群集は土壌の種類に強く影響されていた。2種類の土壌の両方に由来する内生区画には、複雑度の低い微生物群集が重複して見られ、アクチノバクテリア門が著しく多く、ほかの門、特にプロテオバクテリア門の一部の科も多く含まれていた。一部の細菌は、シロイヌナズナの発生段階や遺伝子型によって、量的違いが見られた。内生区画のマイクロバイオームを綿密に解明したことは、複雑な土壌微生物群集から生じた植物–微生物相互作用の対照解析を容易にするだろう。

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