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材料:単結晶薄膜のインクジェット印刷

Nature 475, 7356 doi: 10.1038/nature10313

単結晶は、半導体マイクロエレクトロニクスや固体科学の発展にとって不可欠な要素である。最高性能を示すデバイスでは、無機材料系か有機材料系かにかかわらず、ほぼ完全な並進対称性と並外れて高い化学的純度を示す単結晶界面が用いられている。最近、印刷技術による簡便な電子デバイス製造法の開発に注目が集まってきている。「プリンテッド・エレクトロニクス」は、半導体材料を溶解または分散して含む電子機能性インクをパターン塗布することにより大面積でフレキシブルな電子デバイスを製造する技術として検討されている。しかし、高キャリア移動度の実現に不可欠な高い結晶性を持つ半導体薄膜の製造は、析出した材料の自己凝集性が強いため、従来の印刷法では対応できないようである。今回我々は、結晶性の高い有機半導体薄膜を製造するため、貧溶媒結晶化法とインクジェット印刷技術とを組み合わせた方法を開発した。とりわけ、貧溶媒の微細液滴と活性な半導体成分を含む溶液の微細液滴どうしを非晶質性基板上の指定した領域内で混合させることによって、並外れて均一な単結晶薄膜または多結晶薄膜を、気液界面において制御性よく形成できることを示す。この方法を用いて、有機半導体2,7-ジオクチル[1]ベンゾチエノ[3,2-b][1]ベンゾチオフェン(C8-BTBT)の単結晶を印刷し、平均キャリア移動度が16.4 cm2 V−1 s−1という高さの薄膜トランジスタを得た。この印刷技術は、大面積でフレキシブルな電子機器に高性能単結晶半導体デバイスを用いるための大きな進展となる。

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