Letter 細胞:タンパク質のターゲッティングと分解は、誤った場所に局在するタンパク質の除去と共役している 2011年7月21日 Nature 475, 7356 doi: 10.1038/nature10181 ゲノムのかなりの部分は膜タンパク質をコードしていて、膜タンパク質は専用のターゲッティング経路によって小胞体へと運ばれる。正しい目的地へと運ばれなかった膜タンパク質は、凝集することや、細胞質タンパク質の恒常性を乱すことがないように、迅速に分解される必要がある。だが、誤った場所に局在したタンパク質(mislocalized protein;MLP)を分解する仕組みは解明されていない。今回我々は、この経路にかかわる因子を明らかにするために、MLPの分解をin vitroで再現した。新しく合成されてリボソームに結合したままの膜タンパク質は、細胞質へ遊離しないかぎり、ユビキチン化の基質にならないことがわかった。このような新生膜タンパク質が不適切に遊離すると、最近同定されたリボソーム結合シャペロンであるBag6複合体によって捕捉される。Bag6複合体による捕捉は、プロセシングを受けていない、つまり膜に挿入されていない疎水性領域という、MLPと細胞質タンパク質になるものとを区別する特徴を持つかどうかによって行われる。Bag6複合体が捕らえたこのような「囚人」の一部はTRC40に渡されて膜へ挿入されるが、残りは速やかにユビキチン化される。Bag6複合体を欠乏させると、MLPの効率よいユビキチン化が選択的に阻害される。したがってBag6複合体は、膜タンパク質を新しく合成中のリボソームに存在して、ターゲッティング経路とユビキチン化経路とを結びつけている。このような共役があるために、細胞質のタンパク質折りたたみ装置をむだに働かせることなく、MLPをすばやく分解に持ち込むことができると我々は考える。 Full Text PDF 目次へ戻る