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遺伝:自然発生する対立遺伝子の差異は、シロイヌナズナの主要な適応性トレードオフの基礎となる

Nature 465, 7298 doi: 10.1038/nature09083

植物は、微生物から大型の動物に至る多くの敵から自己を防御することができるが、種内および種間のいずれにおいてもこうした防御の有効性には大きな差異が存在する。この差異の中には、異なる様式の攻撃をしかけてくる病原体からの対立する圧力によって説明できるものもある。別の説明として、進化的「綱引き」がある。すなわち、病原体は植物によって検知されることを逃れるように適応するが、やがて植物は病原体の侵入に対する新規の認識能を進化させるというものである。しかし、選択が十分に強ければ、感受性の高い宿主は数が少ないままであるはずである。これが事実でないことは、外敵が存在しない環境での恒常的な防御によるコストによって最もうまく説明することができる。我々は、順遺伝学と全ゲノム関連解析を併用することにより、1つの遺伝子座ACCELERATED CELL DEATH 6ACD6)における対立遺伝子の多様性は、栄養成長および細菌感染への抵抗性の両方、また自然のシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)の株間での食害で、著しい多面発現的相異の原因となっていることを示す。機能亢進性のACD6対立遺伝子では、対照となる対立遺伝子と比較して、異なる門の広範な病原体に対する耐性を大きく増強させるが、新葉の産生は遅延させ、成熟葉のバイオマスは大幅に減少させる。この対立遺伝子が世界中に分布するシロイヌナズナの全体においても、局所的な集団においても、中間の頻度で発生することは、この対立遺伝子が生長に著しい影響を及ぼすにもかかわらず、適応度においてかなり有利に働いていることと一致している。

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